LabViewは、NI社が開発したグラフィカルな開発言語。
MatLabのSIMLINKのように機能のブロックを線でつなぐようにしてプログラミングを行い、コンパイルすればWindowsのソフトウェアも開発可能。
今の仕事では、このLabVIEWを使ったプログラム開発をやって、NI社のハードウェアを使った制御盤を作っている。だいぶ経験も積んだので、このCLD試験に挑戦してみることにした。
LabVIEW CLDとは
そもそも、CLD資格とは
“CLDは、中~大規模のLabVIEWアプリケーションの開発、デバッグ、拡張、保守の実技水準を認定する試験です。CLDは、1年から1年半程度の中~大規模のLabVIEWアプリケーション開発経験をお持ちのプロフェッショナルの方を対象としています。”
CLAD Exam Objectives – cld_exam_prep_guide_japanese.pdf
プログラム開発の経験者が受けるとのこと。これを受験するためには、準開発者資格(CLAD)を持っている必要がある。
CLADについては、「LabVIEWのCLAD(準開発者認定資格)を受けてきた」の通り、昨年合格済みなので問題なし。
そしてこの試験は、「この要件にしたがって、4時間以内にソフトを完成させよ。」で、動作とプログラム構成、ドキュメント性を評価される。
4時間が長いのか短いのかは後で記載する。
LabVIEW CLDの申込み
申し込みはNI社のサイトから申し込む。うちの会社のシステム上、資格試験は合格してから受験料が払われる(落ちたら自費)なので、まずは個人申し込みという形で申し込んだ。
すると、NI社の担当者から電話がかかってきて、事情を説明する必要があった。どうも、基本的にCLDは企業で申し込むもので、個人がお金を出して申し込むことがあまりないようだ。
支払いや手続きで、メールに書かれた手順が違っていたり何度か行き違いがありつつ、何とか申し込みを完了。
CLDの勉強方法
CLDに関しては、対策キットがNI社のページからダウンロードできる。
会員登録をしないとダウンロードできないので注意。といっても、CLAD受験の時に会員登録は終わっているはずなので、問題ない。
ダウンロードすると、対策問題のファイルがあってLabVIEWのプロジェクトファイルが含まれている。つまりは、その課題に従って勉強すればよい。
多分、会社経由で受験しない場合に問題があるのは、個人でLabVIEWを持っていないことだろう。普通に購入すると、結構なお金がかかる。
私は会社の業務時間に試験対策をやるわけにもいかなかったので、NI社からLabVIEWの評価版をダウンロードして、それで練習した。
練習対象は、イベントストラクチャ(キー入力などのイベント発生時に実行される処理)、ステートマシン(状態推移モデル)、キューなどの並列ループ間のデータ通信。これらはLabVIEWの開発時のテンプレートに準備されているものだけれど、これらを使った開発ができるようになっていれば問題ない。
また、各VIで独立したモジュールを作成するときに、ツールチップや説明などのドキュメントを必ず入れること。
上記を使って、対策問題を1から時間内に作れるようになればOK。
試験当日
当日は虎ノ門のNI社に時間通りに行く。すると、会議室にPCが置いてあるので、好きな場所に座って試験を受ける。
本日の受験者は私を含めて4人。残りの3人は同じ会社の方のようで、会話している。
試験問題は、使用に従ってバーチャル自動販売機を作る問題。練習問題のATMに近いけれど、それより難しかった印象。
iniファイルからのデータ読み込みと、複雑なクラスタ配列の操作が必要で、イベントストラクチャを使って状態遷移させる問題。
4時間は、長いようでかなり短い。とりあえずすべての機能が動作するところまではできたけれど、仕様通りに動いていないところがあって動作不良。
ドキュメンテーションも中途半端で、とてもじゃないけれど自信がある状態じゃなかった。
評価項目の70%以上とれていれば合格とのこと。動作不良で得点をもらえるのかが不明なのでまあ、心配ではある。
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