なんだか、ふと、Googleで検索ワードを入力してました。
そこで見つけた本。
今回は楽天フリマで購入。しかし、インパクトのある表紙だ。
前書きが、「今日も、中央線が止まる」から始まる。この本が書かれたのは数年も前になるのだけど、中高年に増える自殺の問題を、作者が取材した内容を中心に書かれている。
先の見えない経済的な理由、病気を苦にして、勤務時間の問題と、そこにいたる原因からうつ病の話など。
欄外の補足説明があるのはなかなか良い。多分、フレーズだけは有名なキルケゴールの「死に至る病」、これは絶望のことであるとか、雑学的なことが書いてあるのが勉強になる。
それとあわせて、途中にコラムが入るのだけど、そのコラムの入れ方がちょっとへんで、読み続けて行くとちょっと集中力をそがれる問題がある。
この本が、これまでに読んだうつ病関連の本と違う印象を受けたのは、宗教的な観点の話も盛り込んでいることと、自殺に失敗して臨死体験をした人の話が載っていること。
通常の臨死体験をした場合、横たわる自分を上空から見つめているとか、光に包まれた花畑に行ったという話があるのだけど、自殺者の場合は、ただ暗く,真っ暗な中、絶望感から開放されるどころか、むしろその状況が永延に続くような感覚を得る人が多かったと言うはなし。そして、そういう体験をした人はもう1度自殺はしなくなるという。
未遂者の場合は、再度自殺をする率は高いと聞くので、その辺とは違のだろう。
最終章付近の自殺のコストは高く割に合わない等、自殺防止に取り組んだ本ではあると思う。そこそこ面白かったのだが、カバー無しで電車の中で読む勇気は無いな。
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